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白い紙を試す

忘備録として。

ちょうど子どもが生まれる頃と前後して、多版多色で作品を作るようになった。それまで、ハーネミューレのナチュラルを使っていたけれど、そのきなりの色も気になるようになり、白い版画用紙を探した。
アクアチントの色面を重ねるような作品に、ハーネミューレのよく色を拾ってくれるところが、ベッタリと感じるようにもなっていた。
それでもまず、白いハーネミューレを試してみたが、とても同じハーネミューレ紙とは思えない代物で、厚さも表面も全く違う。クリームとナチュラルは同じなのに、白だけ違うのだ。希望としてはBFKのような紙だけれど、BFKは私には高すぎる。以前使っていたsomesetもかなり好みだったけれど、今は入手困難。
その頃、お世話になっている方から「銅版用ではなかったけど、〈いづみ〉が使えたよ」と助言を頂いた。その方もアクアチントの多色刷りをしていた方なので、信頼出来る意見だった。早速取り寄せて使ってみると、かなりいい。値段も魅力。暫く使ってみる事にした。
しかしここのところ仕事で、ドライポイントの後、着彩をするようになり、水彩紙では刷りの際心配だけど、いづみだと着彩の時にどうも気に入らない。
ホワイトワトソンに刷って着彩して納品しているけれど、出来れば版画用紙として信用出来るものがいいと思い始め、展示の予定もなく、本格的に版画制作もまだ出来そうにない今のうちに、色々試してみようと思い立った。

まずはドライポイント
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上から、アルデバラン、ハーネミューレ白、ペセソレイユ、いづみ、ファブリアーノ白(220g)、
着彩したものはまだ撮影していないけれど、アルデバランはコットン100%のせいか、よく言えば味のある着彩になるけれど、今、私に求められている仕事の絵には向かない感じがする。でも、ドライポイントの刷り上がり具合は、この中では、とてもいい味が出ているように思う。それに比べると、いづみは、あまりにもアッサリし過ぎていて、わざわざドライポイントという技法を使う価値が、半減してしまう気がする。

アクアチント版
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上から、アルデバラン、ハーネミューレ白、ペセソレイユ、いづみ、左ファブリアーノ白(220g)、右ファブリアーノ(285g)
これだけ見ると、いづみでいいような気もするけれど、水彩の使い勝手を考えると、結局元の木阿弥。
それ以外では、ファブリアーノ(285g)の拾い方が良く、紙でストレスを感じることは無さそう。後は水彩の使い心地になるけれど、この中では1番値が張ることが、私に躊躇させている。
使ってみたい、という気持ちは湧いてきているので、結局ファブリアーノを取り寄せて、仕事はホワイトワトソンで、という、予算的には更に苦しくなる決断をしそう。
今回試して良かったのは、アルデバランが思っていたより、使えそうな紙だったということ。作品によっては、面白い味を出してくれそうな気がする。
by studio_hirune | 2014-02-19 20:27 | 雑記